若いうちに苦労しとけ!の苦労の意味を考えてみたら「苦労」とはちょっと違うような気がした
昨日の続きです!!
前回は、家事ロボットになりました~というお話を書きました。
ものすんごく面白いお話でしたので、気になる方はこちらも会わせてどうぞ(^^♪
今回は、お芝居の世界で生きていくということについて学んだというお話。
実は、今回のお芝居で、とても評判が良かったのが、照明。
というのも、今回お芝居をした場所は、普通の書店なんです。
いつもは、コーヒー片手に本を読んでいる人がいたり、イベントでワイワイしたり。
当然、演劇のために作られた場所ではないので、照明やではけ(舞台上に入るときと出る時のこと)の場所、使える道具やお客さんの人数などなど、いーんなことが制限されます。
そんな中で、どれだけ高いパフォーマンスができるのか。
妥協できるとこできないとこがでてきて、演出家の方も苦労されていたと思います。
いつもは、その書店の照明を使い、オンとオフのみで演出していたのですが、
今回は照明さんに来ていただいて、色のついた照明、フェードインフェードアウト(ゆっくりと明るくなったり暗くなったりすること)、細かいタイミングでの照明の切り替えなどなど、書店ではできないような照明の力を借りることができました。
そのおかげで役者のテンションも上がり、演出も断然よくなり、作品自体にも奥行きができたと思います。
福岡ではひっぱりだこの照明さん。
その方は日中は、学校の先生として働いてありました。
だから、仕事を終えてから私たちの稽古場へ来てくれていたのです。
準備や片付けも、その仕事の合間を縫って、いつも来てくださいました。
当然のようにいてくださるのです。
その方に、終演後お話を聞きました。
「大好きなお芝居と関わりながら、仕事を両立しているのは本当にすごいですね」
「僕は20年以上お芝居と関わってきた。最初は役者をやってたんだよ。でも、途中で、人を照らす面白さを知ってね。照明をはじめたんだ。それで、25までは演劇だけに人生をかけてきた。
でも、それだけで生きていくことはできないと感じて、仕事をはじめた。それからお芝居とはしばらく離れていたんだけど、お芝居をやってた時の僕を評価してくれる人から、手を貸してくれないかと言われてね。それからまたこの世界に戻ってきたんだ。
今のポジションが僕には一番合っていると自信をもって思える。プロとしてやっている人とは、かける時間もお金も違うだろうけど、僕はここにいる素敵な役者さんたちを照らすことが本当に好きで、楽しくて、幸せなんだ。そうやってかれこれ5年は経つな~」
優しく笑う照明さんは、とてもかっこよく見えました。
プロだから、とか、職人だからかっこいいというものではなくて、
自分が一番納得できる形で人生を送って、いろんなモノやコト、人と関わっているから、かっこいいな~と。
今、私は、その証明さんのような、確信的な自分の生き方をしているかと問われると、
信念をもって答えることができません。
まだまだやりたいこと、身につけたいこと、たくさんあります。
文章も、お芝居も、ダンスも、歌もどれも大好き。
必ずものかきミュージカルダンサーになる。
そう決めてはいるけど、
食べることも大好きだし、旅行も好きだし、ヨガも。
もっとうまく伝える技術を身につけたいし、お金も稼ぎたいし、もっときれいになりたい、英語を喋れるようになりたい。
限りある人生の中でやりたいことというのはたくさんあるのです。
でも、どうやって優先順位をつけて、やっていくのか。
その前に、本当にそれは自分に向いているのか。自分がやるべきことなのか。
それがはっきりとしなければ、いや、自分の中で腑に落ちなければ、
あんな風に自信をもって言うことはできないのだと思います。
でも、それは悪いことではないし、だからこそ今がとても楽しいし、面白い。
よく
「若いうちに苦労しとけ」っていうけど、その「苦労」とは、
「苦労」ではなく、
自分で納得できる道を探すときの独特の迷いや葛藤、地道な努力などで、
後に花咲かすための準備期間のことなんだろうな~と思いました。
今、ダンサーや女優さんで活躍している人も、
ラーメン屋さんアパレル、一般企業で働いている人も、
その人はその人なりの何かしらの確信をもって働いているとすれば、その人はとても輝いてて、かっこいいんだろうなと思いました。
私もそんな人生が良い。