私というちっぽけな表現者

もの書きミュージカルダンサーへの日々。

物語のあるお仕事〜初振付の仕事〜

 f:id:nonchoco2525:20180215160950j:image

→本番前待機中、、、

 

 「奇跡を起こそうとか、心は1つとか、歌ってるじゃん。奇跡起こそうよ」

 

 

 

先日、無事、

かながわこども合衆国国歌の本番を終えることができました。

 

かながわこども合衆国とは、 福祉を専門とする田園調布学園大学を運営事務局とし、「子どもたちが仮想の町を運営し、労働や納税、消費などの体験を通じて社会の仕組みを学ぶ活動」(以後キッズタウンと呼ぶ)を、神奈川県全圏域に普及させるための取り組みです。

 

その日、大学内はこどもたちの様々な職業体験場になっていました。

声優、とかyoutuber とか、警察とか、色々あって面白そうでした!!

しかも、お金持ちミニたまゆりにちなんで、100ユリとかでお金も流れていました。

あとは、大統領、副大統領選挙で、スピーチ発表があったり。

 

こんな感じでミニたまゆりは成り立っています。本格的な仕組み!!😳

 

今回私は、ご縁があって、かながわこども合衆国国歌の振り付けを考えさせていただきました。

 

福岡から2度、神奈川に飛んでいき、考えてきた振付をこどもたちに教えました。

 

私にとって初めての振付と教えのお仕事です。

 

ダンス初めてという子供達が踊れる振付を動画で研究したり、教え方を今、先生をしてる友人に聞いたり。

いろんな準備をしましたが、やっぱり実際にやるとテンパるもので、中々うまくやれなかったところもあります。こういうフリは良くなかったな〜とか。

でも、やってみないとわからないことも分かったので今後、とても役立つな〜と思いました。

 

このお仕事で1番感動した瞬間は、

本番終えて、子供たちが満点の笑みで退場してきた時です。

おつかれっ!ってハイタッチ🤚した時、ほんと涙がジワリました。

やって良かった〜と、とても思いました。

 

というのも、今回、子供たちにとっても、私たち大人にとっても、ある無謀な「挑戦」をしたからです。

 

それは、45分以内に新しい歌詞と振付を覚えてはい、本番!ということ。

 

2日間に渡って、パフォーマンスをしたのですが、1日目が終わった際、この素晴らしい国歌作曲者の方が、本当の尺のやつでやりたいんだよね。できると思うんだよねと言ったのです。

 

正直、やるのは良かったのですが、子供たちがどこまでできるのか、不安もありました。

 

私はその日の夜、覚えやすく、観ていて楽しめるような新しい振りを頑張って考え、最悪どっちに転んでもいいように覚悟をしました。

 

練習して観て、いけそうだったらやるし、無理そうだったら初日と同じ短縮バージョンでいこうと。

 

明らかに無謀でした。 

まず歌詞を覚えるのに一苦労。中々リズムをつかむのが難しいのです。

 

そうこうしているうちに、30分経過。

 

国歌作曲者もさすがにこればヤバイかもと、諦めそうになっていました。

 

国歌作曲者の先生は、みんなに聞きました。

 

みんなはどうしたい??

残り時間はあと少し。

その間に歌詞を完璧に覚えて、新しいダンスの振りも覚えないといけない。

 

もう少し頑張って、挑戦したい?

それとも、元のやつでやった方がいいと思う??

 

手を挙げて。

 

すると、私の意に反して意外なことが起こりました。

 

子供たちのせめて何人かは挑戦したいと言ってくれるんじゃないかと期待していたのです。

でも、違いました。

子供たちはみんな、初日と同じ元のパフォーマンスがいいと手を挙げたのです。

 

子供たちの中に、挑戦したいという方に手を挙げた子はゼロでした。

 

でも代わりに、バッ!! と手を挙げた方がいました。

 

大学の生徒であり、このイベントの運営スタッフをしている女子大生4人です。

 

これに影響を受け、

作曲者は言いました。

 

ごめん。

僕が、みんなを信じられてなかった。

諦めかけてた。

 

こんなんじゃ、歌詞の中で未来はカラフルとか、諦めないとか、奇跡を起こそうとか歌ってるのに、変だよね。

 

最後までみんなを信じたい。信じる。

みんなで奇跡を起こそうよ!!

 

確かに、このようなパフォーマンスを仕事にしている人にとっては、お金をもらっているため、クオリティの高いものを提供しなければならないという精神が強いです。

 

でも、子供の教育や経験という視点から見ると、ここは、子供たちを信じて挑戦すべきことは一目瞭然です。

 

彼女たちが真っ先に手を挙げてくれていなかったら、諦めていたかもしれないと、作曲者の方は言っていました。その意味で、彼女たちには本当に感謝している、と。

 

子供って本当に伝わるんですね。

私たちが信じて任せた瞬間、

本当に見違えるほどしっかりとやってくれました。

だって、新しい部分の振付を5分で覚えてくれたのですよ!!ほんとすごい。

 

そうやって、不安と緊張と戦いながらも一生懸命歌って踊ってお芝居をした子供たちの姿に、会場のみんなが感動していました。

 

 

 

子供たちも達成感と満足感を感じたようで、また来年も参加するから!と言ってくれました。

 

今回このイベントに、右も左もまだわからない未熟な私に依頼をくださった方々、協力してくれた方々、観にきて下さった方々にとても感謝しています。

伝え方、考え方など、本当に貴重な経験をさせていただきました。

 

 ご縁に感謝。

 

 また、本番の動画が上がってきたら、お知らせしたいと思います!!

子どもたちのダンス、本当に素晴らしかったですよ〜!!!